2010年 03月 31日
人工内耳と5ヶ月半。 |
少し前からマルセイユの大学のある研究室に数回通っていたけど今日が最終日。
人工内耳の使用者と視覚、平衡感覚、脳波とかホルモンの動きなんかにまつわる研究のデータ実験に協力するためだ。
もちろん全くのボランティアだけど、交通費が出るので、2時間の実験やインタビューが終った後に買い物したりもできるので、おでかけ気分でわりと楽しんでいた。
研究室の教授が英語を流暢に話すので、久々に他人と英語で普通に会話する感覚も味わえて(マチューとも最近は努力してメインで仏語を話すようにシフトしてるので)、たくさん喋って他人とソーシャライズしてる感覚がうれしい。
調子にのって、聞かれた質問には全部150%ぐらいの勢いで答えて、情報をたくさん与えてきた。
アシスタントの女性研究員にはちょっとウザがられてたかもしれない(笑)全部記録するのが面倒なので。
ま、今後の人工内耳研究の進歩に繋がるのなら、こんな機会があれば是非参加したいもの。
現在、人工内耳を使用し始めて5ヶ月半。
先日の聴力検査では、かなりの効果が出ていたし、すごく静かな場所でよく知ってる相手(家族とか夫)とは携帯やスカイプでの会話も少しできるようになった。
10月から週に2回、Orthophonisteのところへ通って、スピーチセラピーを続けている効果もあったのか、今のところ最大限に活かせてうれしい限りだ。
効果が安定するまでには1年〜2年かかるとも言われている人工内耳。
人工内耳は聴力自体を向上させるというかは、脳のトレーニングみたいなもの。
効果も自分の日頃の意識とか気分次第で明確に変化するものだと思う。
だから、できないことに目を向けるよりも、これからできるようになるであろう可能性のほうに目を向けていこう。
ついでに先日、耳の定期検診で行った病院であった出来事。
私が初めてこの病院に来て、耳の分野では世界的にも有名な大博士の診察を受けたのが去年の5月。
それ以降、この博士に会ったのは1、2回で、実際の手術やフォローアップは彼の部下のドクターが担当になっている。
そんな大博士がたまたま手術着を来たままオフィスに現れて、私のことを覚えていたのか、「久しぶりですね。お元気にしていますか?その後の耳の調子はいかがですか?」と紳士的に話しかけてくれた。
いきなりのことで、一瞬「はて、誰だこの老人は?」と思ってしまって(手術着を着てるんだからドクターに決まってるのに)固まった後、「ああ!」と声をあげて思い出した。
そして、反射的に、いつも知ってる人に出会った時にするように彼の両頬にビズして軽くハグして「元気です。耳も調子いいです。あなたは(元気)?」と、いつもの「toi」で話しかけてしまう大失態(目上の人や近くない間柄の人にはvousを使うのが当たり前)。
周りのドクターや看護婦がかなり硬直してるのが分かったし、若いインターンはもろに口を開けて驚いていた。
普通、そんな大先生には恐れ多くて、挨拶でビズしたり、失礼極まりなくて「toi」で話したりなんて誰もしないからね...。
当の先生も一瞬固まっていたけど、笑いながら「それはよかった。あなたは(vous)、フランス語うまくなりましたね。あなた(vous)は頭がいいから、もっと成果が出ますよ。人工内耳は脳の訓練次第ですからね。あなた(vous)なら大丈夫。」と、握手しながら何度も『Vous 』のとこを特に強調して去っていった...笑。
恥ずかしいったらありゃしない。
今度、出会ったらちゃんと握手で挨拶して、きちんとしたフランス語でお礼をちゃんと言うのだ。
「友達じゃないんだから、普通は握手だろ」と隣にいたマチューも苦笑い、というか呆れていたし。
そりゃそうだ。
いつものクセってこわい。普段から身内以外の人に会って、ちゃんとソーシャライズしてないと、いざって時にちゃんと対応できなくなるから、気をつけなくては。
そして、まだまだだなー私のフランス語は、という大失敗な出来事だった。
写真はマルセイユのサンシャルル駅を出てすぐの景色。
荷物が多い時や疲れた足にはかなりつらい、すごく優しくない階段が特徴(笑)
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人工内耳の使用者と視覚、平衡感覚、脳波とかホルモンの動きなんかにまつわる研究のデータ実験に協力するためだ。
もちろん全くのボランティアだけど、交通費が出るので、2時間の実験やインタビューが終った後に買い物したりもできるので、おでかけ気分でわりと楽しんでいた。
研究室の教授が英語を流暢に話すので、久々に他人と英語で普通に会話する感覚も味わえて(マチューとも最近は努力してメインで仏語を話すようにシフトしてるので)、たくさん喋って他人とソーシャライズしてる感覚がうれしい。
調子にのって、聞かれた質問には全部150%ぐらいの勢いで答えて、情報をたくさん与えてきた。
アシスタントの女性研究員にはちょっとウザがられてたかもしれない(笑)全部記録するのが面倒なので。
ま、今後の人工内耳研究の進歩に繋がるのなら、こんな機会があれば是非参加したいもの。
現在、人工内耳を使用し始めて5ヶ月半。
先日の聴力検査では、かなりの効果が出ていたし、すごく静かな場所でよく知ってる相手(家族とか夫)とは携帯やスカイプでの会話も少しできるようになった。
10月から週に2回、Orthophonisteのところへ通って、スピーチセラピーを続けている効果もあったのか、今のところ最大限に活かせてうれしい限りだ。
効果が安定するまでには1年〜2年かかるとも言われている人工内耳。
人工内耳は聴力自体を向上させるというかは、脳のトレーニングみたいなもの。
効果も自分の日頃の意識とか気分次第で明確に変化するものだと思う。
だから、できないことに目を向けるよりも、これからできるようになるであろう可能性のほうに目を向けていこう。
ついでに先日、耳の定期検診で行った病院であった出来事。
私が初めてこの病院に来て、耳の分野では世界的にも有名な大博士の診察を受けたのが去年の5月。
それ以降、この博士に会ったのは1、2回で、実際の手術やフォローアップは彼の部下のドクターが担当になっている。
そんな大博士がたまたま手術着を来たままオフィスに現れて、私のことを覚えていたのか、「久しぶりですね。お元気にしていますか?その後の耳の調子はいかがですか?」と紳士的に話しかけてくれた。
いきなりのことで、一瞬「はて、誰だこの老人は?」と思ってしまって(手術着を着てるんだからドクターに決まってるのに)固まった後、「ああ!」と声をあげて思い出した。
そして、反射的に、いつも知ってる人に出会った時にするように彼の両頬にビズして軽くハグして「元気です。耳も調子いいです。あなたは(元気)?」と、いつもの「toi」で話しかけてしまう大失態(目上の人や近くない間柄の人にはvousを使うのが当たり前)。
周りのドクターや看護婦がかなり硬直してるのが分かったし、若いインターンはもろに口を開けて驚いていた。
普通、そんな大先生には恐れ多くて、挨拶でビズしたり、失礼極まりなくて「toi」で話したりなんて誰もしないからね...。
当の先生も一瞬固まっていたけど、笑いながら「それはよかった。あなたは(vous)、フランス語うまくなりましたね。あなた(vous)は頭がいいから、もっと成果が出ますよ。人工内耳は脳の訓練次第ですからね。あなた(vous)なら大丈夫。」と、握手しながら何度も『Vous 』のとこを特に強調して去っていった...笑。
恥ずかしいったらありゃしない。
今度、出会ったらちゃんと握手で挨拶して、きちんとしたフランス語でお礼をちゃんと言うのだ。
「友達じゃないんだから、普通は握手だろ」と隣にいたマチューも苦笑い、というか呆れていたし。
そりゃそうだ。
いつものクセってこわい。普段から身内以外の人に会って、ちゃんとソーシャライズしてないと、いざって時にちゃんと対応できなくなるから、気をつけなくては。
そして、まだまだだなー私のフランス語は、という大失敗な出来事だった。
写真はマルセイユのサンシャルル駅を出てすぐの景色。
荷物が多い時や疲れた足にはかなりつらい、すごく優しくない階段が特徴(笑)
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by stchamasian
| 2010-03-31 23:07
| 人工内耳